2017年07月27日

スマホゲームで課金すると元気上限突破特許

最近デレステとミリシタに割く時間のバランスに苦慮しています。

さて、デレステではレベルアップしてスタミナが回復すると上限突破するのですが(レベルが一定以上の場合だっけ)、ミリシタでは元気の上限を超えてあふれた分がライブチケットになります。正直元気が増える方が使いどころがあるのでうれしいのですが。

なんでだろうと思っていたら、こんなコメントを見かけました。

元気を回復した際に上限を突破するのは特許が取られている。デレステ開始後に特許になったのでデレステは使えている。

後者は何言ってんだって感じですが(特許業界関係者なら誰でも分かるレベルの話なので詳細省略)、確かに特許にはそれっぽいこと書いてある……

気になったので、安心してミリシタにもこの機能を実装してもらうべく、ちょいと検討してみました。なお、特許請求の範囲だけを適当に見て判断していますが、本当は明細書や審査経過も見ないと判断できない(わりときわどい気もする)ので、以下の内容に起因する損害については一切の責任を負いかねます。(←常套句)

ちなみに、あふれた分を(ライブチケットみたいに)別の方法でカウントすれば特許侵害にならないという意見も見ましたけど、そんなに簡単じゃないと思うぞ……(特に、仮にライブチケットが完全に元気の代用として使えていたら(お仕事とか)、均等の範囲に入る可能性は十分にあると思います)

さて、以下では4つの事例(イ号製品とか言いますね)について特許の範囲内にあるか検討してみます。

  • (1)レベルアップした際に元気が元気上限を超える
  • (2)スパークドリンク30(課金アイテムではない)を飲んだ際に元気が元気上限を超える
  • (3)スパークドリンクMAX(課金アイテムではない)を飲んだ際に元気が元気上限を超える
  • (4)ミリオンジュエルを割った際に元気が元気上限を超える

ちなみに、1件の特許出願を分割しまくった結果、すでに5件の特許が成立しています。まるで医薬発明のようだ。これだけインパクトありそうな特許だと、今後も延々と分割し続けるのでしょうね。

(以下、やたらと長いので先に結論)
正直、(3)(4)の非侵害を主張するのはかなり厳しそうな気がします。
一方、回復量が元気上限に依存しないようにすれば、わりと簡単に特許を回避できそうです。例えば、石を割ったときの効果を元気+100にするとか、元気+レベル(これは怪しい場合もあり)にするとかすれば問題なさそうです。
また、(1)レベルアップした際に元気上限を超えるのは問題なさそうなので、バンナム様におかれましてはよろしくお願い申し上げますですです。

あと、業界関係者の方々は、こんなブログの一意見を真に受けることなく、特許事務所に相談なさることを強くおすすめいたします。(興味のある方はメッセージお待ちしていますよ!)

<特許第5618221号>

【請求項1】
 ゲーム内のゲーム行動を実行する実行手段と、
 前記ゲーム行動の実行許容値を記憶した記憶手段と、
 前記実行手段による前記ゲーム行動の実行により、前記実行許容値から前記ゲーム行動に応じた消費値を減算する減算手段と、
 時間の経過に伴って、前記減算手段により減算された前記実行許容値を、回復上限値を上限として回復する経時回復手段と、
 課金の支払いにより又は前記支払いにより得られるゲームアイテムの使用により、前記減算手段により減算された前記実行許容値を、前記回復上限値を超えても回復する課金回復手段と、
 を有し、
 前記記憶手段は、前記回復上限値よりも高い前記実行許容値の最大値を記憶し、
 前記課金回復手段は、前記実行許容値が前記回復上限値を超えているとき、前記支払い又は前記使用を禁止し、
 前記課金回復手段は、前記減算手段により減算された前記実行許容値を、前記最大値と前記回復上限値との差以下の値だけ回復する、
ゲーム装置。

(超訳:ミリシタ前提)元気は時間経過で元気上限まで回復する。課金で手に入れたミリオンジュエルで、元気上限を超えて元気を回復できる。元気上限より高い真の上限があって、元気が真の上限を超えているとミリオンジュエルを割れず、ミリオンジュエルを割った時の回復量は、元気上限と真の上限の差以下。

(1)(2)(3)非侵害→課金アイテムではない
(4)非侵害→元気上限より高い真の上限はないはず

特許5729795号

【請求項1】
 通信ネットワークを介して、複数のプレイヤがそれぞれ操作する複数の端末装置でのゲームを実行させるシステムであって、
 ゲーム内に設定された複数のゲーム行動の内、いずれか一のゲーム行動を実行する実行手段と、
 実行許容値、回復上限値、回復値をそれぞれ記憶した記憶手段と、
 前記実行許容値から、前記ゲーム行動に応じた消費値であって、前記複数のゲーム行動のうち少なくとも二つのゲーム行動に対してそれぞれ異なる値が設定された消費値を減算する減算手段と、
 時間の経過に伴って、前記減算手段により減算された前記実行許容値を、前記回復上限値を上限として回復する経時回復手段と、
 プレイヤの指示に応じて、前記実行許容値を、前記回復値に基づき前記回復上限値を超えて回復する回復手段とを有し、
 前記記憶手段は、各プレイヤに対応する前記実行許容値、前記回復上限値、前記回復値をそれぞれ記憶し、
 前記減算手段、前記経時回復手段、及び前記回復手段は、プレイヤごとに、該プレイヤに対応する前記実行許容値、前記回復上限値、前記回復値を用いて処理を行うことを特徴とする、システム。

(超訳:ミリシタ前提)元気は時間経過で元気上限まで回復する。プレイヤーの指示で、元気上限を超えて元気を回復できる。プレイヤーごとに元気、元気上限、回復量が登録されている。

(1)非侵害→レベルアップはプレイヤーの指示ではない
(2)非侵害→回復値は固定
(3)(4)非侵害?→回復処理はサーバ側ではなく端末側でやってるはず

特許5958781号

【請求項1】
 プレイヤに対応付けて、ゲーム内に設定された複数のゲーム行動のうちいずれか一つのゲーム行動を実行することによって消費される実行許容値と、所定条件に応じて可変である限界値とを記憶する記憶手段と、
 前記実行許容値から、前記ゲーム行動に応じた値を消費して、前記ゲーム行動を実行する実行手段と、
 時間の経過に関する所定条件に応じて、前記実行許容値を前記限界値まで回復させる回復手段と、
 プレイヤからの前記実行許容値に対する回復指示に応じて前記実行許容値と前記回復指示時における前記限界値に対応する値との合算値を求める合算手段と、
 前記合算値に基づき、一又は複数の前記ゲーム行動の実行を許可する許可手段と、
 を備え、
 前記実行手段は、前記複数のゲーム行動のうち少なくとも二つのゲーム行動に対してそれぞれ異なる値を前記実行許容値から消費する、
 情報処理装置。


(超訳:ミリシタ前提)元気は時間経過で元気上限まで回復する。プレイヤーの指示で元気を回復すると、元気消費が(現在の元気+元気上限)以下のライブができる。

(1)非侵害→レベルアップはプレイヤーの指示ではない
(2)非侵害→回復で回復上限を考慮しない
(3)(4)侵害?→実際に回復する場合も含まれるのか?

特許6075673号

【請求項1】
 プレイヤに対応付けて、実行許容値と、所定条件に応じて可変である回復上限値とを記憶する記憶手段と、
 ゲーム内に設定された複数のゲーム行動のうち少なくとも二つのゲーム行動に対してそれぞれ異なる値を前記実行許容値から減算して、ゲーム行動の実行を許可する許可手段と
 時間の経過に関する所定条件により、前記実行許容値を前記回復上限値まで回復させる第1回復手段と、
 プレイヤからの前記実行許容値に対する回復指示により、当該実行許容値に当該回復指示時における回復上限値に対応する回復値を加算し、当該実行許容値が前記回復上限値を超えることを許容する第2回復手段と、
 前記実行許容値が前記回復上限値を超えている場合、前記第2回復手段による回復を禁止する禁止手段と、
 を備えることを特徴とする情報処理装置。

(超訳:ミリシタ前提)元気は時間経過で元気上限まで回復する。プレイヤーの指示で元気を回復すると、元気が(現在の元気+元気上限)になる。ただし、元気が元気上限を超えている場合は回復できない。

(1)非侵害→レベルアップはプレイヤーの指示ではない
(2)非侵害→回復で回復上限を考慮しない
(3)(4)侵害→これは苦しいか(無限に元気を回復できるのなら非侵害だが)

特許6160886号

【請求項1】
 プレイヤに対応付けて、実行許容値と、回復上限値とを記憶する記憶手段と、
 前記実行許容値からゲーム内に設定されたゲーム行動に応じた値を減算して、当該ゲーム行動の実行を許可する許可手段と、
 時間の経過に関する所定条件により、前記実行許容値を前記回復上限値まで回復させる第1回復手段と、
 課金の支払いにより又は前記支払いにより得られるゲームアイテムの使用により、前記実行許容値に所定の回復値を加算し、当該加算によって実行許容値が前記回復上限値を超えることを許容する第2回復手段と、
 前記実行許容値が前記回復上限値を超えている場合、前記第2回復手段による回復を禁止する禁止手段と、
 を備えることを特徴とする情報処理装置。

(超訳:ミリシタ前提)元気は時間経過で元気上限まで回復する。ミリオンジュエルを割ると、元気が(現在の元気+元気上限)になる。ただし、元気が元気上限を超えている場合は回復できない。

(1)(2)(3)非侵害→課金していない
(4)侵害→これは苦しいか(無限に元気を回復できるのなら非侵害だが)
posted by tommyseptember at 21:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 特許研究
この記事へのコメント
これ、私も最近知って驚いてるんですが
特許出願前に同様技術が使われてた事例があれば、特許が消えるんですかね?
mmorpgとか古いブラウザゲーとかだと、なんか同じようなことしてそうなもんですけどねぇ
Posted by at 2017年08月31日 06:23
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